2015.06.14 看護師便り
話すことの効果 第2回「驚きの連続」
当院では、日頃話せない悩み、治療を続ける中での疑問や、不安なことなどを、患者さま同志、スタッフと一緒に共有できればという思いからグループトークを実施しています。
私たちは、毎日の診療、カウンセリング、そしてグループトークの中で「話すことの効果」を感じています。特にグループトークでは、患者さま同志の共感や共有が、強い力になっていることを感じ、定期的に続けてまいりました。
しかし、患者さまの中には「人前で話すなんて恥ずかしい」「何を話していいのかわからないし不安」という方も多くいらっしゃいます。今回より5回に渡って「話すことの効果」について、この看護師だよりでご紹介したいと思います。
実際にグループトークに参加された患者さまの声を紹介したいと思いますので、患者さまと対話した内容を更新していきたいと思います。
内容は
第1回「最初は乗り気じゃなかったです」
第2回「驚きの連続」
第3回「本当によかった・・・」
第4回「グループトークを振り返って思うこと」
第5回 藤島師長解説「会って話すことの大切さ」
藤島由美子
看護師・不妊症看護認定看護師・不妊カウンセラー・生殖医療コーディネーター
患者さま Tさま 38歳
治療期間1年
最近人工授精から体外受精にステップアップ
第2回「驚きの連続」
「わかる!」「同じ!」
クリニックに到着した時とグループトークが終わってからでは心境が随分変わったようですが、印象深かったことは何かありますか?
たくさんあるのですが(笑)まず、直接顔を見ながらみなさんのお話を聴くことがこんなにもパワーをもらえるのか、と。インターネットの掲示板を見て共感するのとは全く違う、リアルな空気。みなさんのお話を聴きながら「わかる!わかる!私もそう!」と首がとれるくらいうなづいていました(笑)行くまではモヤモヤしていた気持ちが、スーっと晴れていくというか・・・
なるほど、具体的にどんな内容で首がとれそうになったんですか?(笑)
(笑)特に盛り上がったのは、治療とお仕事の両立の話題です。私は今体外受精をしていますが、採卵、移植の時は会社を休むか早退しないといけません。でも会社の締めなど、繁忙期と重なる時は言い出しにくいんですよね。治療のことは職場の人に言ってないので。
同じような状況にいる人が「親戚に何人も倒れてもらいました」って仰ってて「わかるー!!私も!」って(笑)
共感されたんですね。
体が話したがっている
はい。もう共感の嵐でした(笑)みなさんのお話を聴いていたら、私も「話したい!」「みなさんに聴いてほしい!」と体が話したがっているのを感じました。
みなさん、聴く姿勢が素晴らしかったですよね。
そうなんです。みなさん本当に真剣に聴いてくださるので、それが心地よくて嬉しくて。
知らない人同志とは思えないぐらい盛り上がっていました(笑)
本当に。
私の中にこんなにも「話したい!」という感情が湧いてくるなんて思ってもみませんでした。
行く前は、グループで話したからといって、もやもやした気持ちが楽になるの?と思っていたので。
経験してみないとわからないですよね。来ていただけてよかったです。
はい。ありがとうございます。
一歩踏み出して申し込んでよかったです。
次回は第3回「本当によかった・・・」です。
お楽しみに!