- うちは大丈夫・・・?
今日は“ハラスメント防止コンサルタント”の立場からお話したいと
思います。
2011年の全国の医療・福祉機関に勤務する看護師を対象に調査したところ
24.3%の方が職場内で暴力を受けたと回答しています。
暴力というと身体的に危害を加えられたと思いがちですが、精神的な暴力、
いわゆる言葉による暴力も含まれます。
この数字は、全体の4分の1。
決して少なくありません。
また、この後の取り組みとして、この問題が“解決しなかった”と
回答した方は63.6%。
結局7割近くは放置されています。
医療現場は、専門的な知識、技術を教えていただく機会も多く、
緊急を要する状況も多々あります。
言葉によるハラスメントは他職種より多いのかもしれません。
“言われる事にビクビクして余計に仕事が手につかなくなった”
言葉の暴力はだんだんエスカレートすると、言われた方だけでなく
周りで聞いている方も傷つき、虚無感、喪失感、で心が締めつけられそうに
なります。
じゃ注意もできないの?そうではないでしょう。
相手に寄り添って注意をしているか・・・
こう考えると言い方や場面も自ずと変わってくるのではないでしょうか。
職場に誰か話せる人がいたら状況も好転していたかもしれません。
ハラスメントの取り組みは、施設全体として考えていかなくては
放置されるままになってしまいます。
管理職自らが先頭に立つとの思いで、取り組んでいく姿勢をもう一度
振り返るところに来ているのではないでしょうか。
“うちは大丈夫!”ではなく“うちは大丈夫?”と常に問いかけています。