医療法人 越田クリニック

胚培養士掲示板

卵子や精子に関する質問、培養室についてのご質問に当院胚培養士がお答え致します。

もん(女性:千葉県)様から

2009.10.14

  • 凍結胚盤胞移植

    こんばんわ。46歳で不妊治療を続けている者でこちらのサイトで学ばせていただいております。いくつか質問させて下さい。
    ①今年に入り、4月に2個採卵(セロフェン&HMGスプレー)できたのですが、桑実胚から胚盤胞に行くまでにNGになりました。
    その後、先月9月に1個採卵(誘発なしでスプレキュアで排卵)できたのですが、この時も桑実胚から胚盤胞に行くまでにNGになり、生命力の神秘を
    思い知らせています。4日目から5日目の間に50%の確立で胚盤胞までいける卵が選ばれるという事ですがこの結果は、採卵、受精、分割と進む事ができても、年齢的に赤ちゃんになり得る強い生命力を持った卵が出てくるのは難しいということでしょうか。
    ②1つ凍結胚盤胞の卵があり年齢的に今周期に移植を考えております。
    凍結胚盤胞移植が初めてで、年齢的に最初で最後になると思うと
    不安なのですが、病院では、ホルモン値に問題なければ、排卵させてから計算して移植するようですが、ホルモンで調整して戻すのとどちらが良いのでしょうか。最近でも内膜は9mm10mm位はあるのですが、セロフェンを
    常用していたので心配です。
    ③卵が内膜にしっかり着床できるには、内膜の厚さや、やわらかさ、血流の良さ、栄養分など、様々な要因が揃って着床できると思いますが、これもやはり最終的には、卵の生命力という事でしょうか。
    よろしく御願いいたします。

  • 胚培養士より

    以下お答えします。
    Q1.今年に入り、4月に2個採卵(セロフェン&HMGスプレー)できたのですが、桑実胚から胚盤胞に行くまでにNGになりました。
    その後、先月9月に1個採卵(誘発なしでスプレキュアで排卵)できたのですが、この時も桑実胚から胚盤胞に行くまでにNGになり、生命力の神秘を
    思い知らせています。4日目から5日目の間に50%の確立で胚盤胞までいける卵が選ばれるという事ですがこの結果は、採卵、受精、分割と進む事ができても、年齢的に赤ちゃんになり得る強い生命力を持った卵が出てくるのは難しいということでしょうか。
    A1.この掲示板の情報だけで判断するのは難しいですが、ご年齢の影響もあるのかも知れません。
    Q2.1つ凍結胚盤胞の卵があり年齢的に今周期に移植を考えております。
    凍結胚盤胞移植が初めてで、年齢的に最初で最後になると思うと
    不安なのですが、病院では、ホルモン値に問題なければ、排卵させてから計算して移植するようですが、ホルモンで調整して戻すのとどちらが良いのでしょうか。最近でも内膜は9mm10mm位はあるのですが、セロフェンを
    常用していたので心配です。
    A2.自然周期、ホルモン補充周期、どちらも一長一短があり、この掲示板の情報だけで、もん様にとってどちらの方法が良いのか判断するのは困難です。 ただ、ホルモン補充周期はその利便性(移植のタイミングを決めやすい、排卵障害にも有効)からも最近よく使われている方法だと思います。
    Q3.卵が内膜にしっかり着床できるには、内膜の厚さや、やわらかさ、血流の良さ、栄養分など、様々な要因が揃って着床できると思いますが、これもやはり最終的には、卵の生命力という事でしょうか。
    A3.基本的にはすべての条件がそろって初めて着床できるということですね。ただ、その中で胚の生命力の占める割合は非常に大きいと思います。