医療法人 越田クリニック

人工授精

人工授精

排卵日を正確に予測して夫婦生活を持つタイミングをはかる方法で、不妊治療において、 身体に負担が少ない一番自然妊娠に近い方法です。

人工授精とは

人工授精は精子を子宮内に直接注入し、卵子と精子が出会う確率を高める治療法です。
子宮内に注入された精子は自力で卵管内へ移動し、排卵後に卵管内に取り込まれた卵子と自然に出会います。
精子を注入する方法が「人工的」なだけで、精子を注入した後の受精→着床→妊娠という過程はあくまで「自然」であり、性交渉による妊娠と何ら変わりありません。

人工授精を検討するケース

性交が出来ない、性交での射精が出来ない
性交渉のタイミングがとりにくい(単身赴任、排卵障害など)
精子の濃度が少ない、運動率が低い
性交後試験(ヒューナーテスト)の結果が良くない
抗精子抗体が陽性
不妊の原因が不明
※上記いずれの場合も卵管通過障害(卵管狭窄・閉塞)がないことが前提です

人工授精の方法

  1. タイミング療法と同様、排卵の時期をお調べします。
  2. 排卵日前日または、当日に人工授精を行います。
  3. 人工授精当日は、自宅または当院で採精をしていただきます。
  4. 精子の調整:精液を培養液と混ぜて遠心分離器にかけ、運動性の良好な精子を選び濃縮します。
  5. 調整した精子(約0.3ml)を細くてやわらかいチューブを使って子宮内に注入します。
  6. 通常、痛みを伴わず1~2分で終了します。
  7. 人工授精後は感染を防止する目的で2日間抗生物質を内服します。

一般的には「AIHを5~6回ほど試みても妊娠に至らない場合は、体外受精などへのステップアップを考える」場合が多いようです。
ただ「5~6回試みないと体外受精ができない」わけではなく、逆に「7回以上試みても妊娠しない」わけでもありません。あくまで一つの目安であって、最終的には患者様ごとに個別化して治療方針を決定しますので、お気軽に医師にご相談下さい。