不育症・着床不全
不育症
妊娠後に2回以上の流産や死産を繰り返し、結果的に子供を持てない場合を定義されています。流産の原因は偶発的に起こる胎児の染色体異常である場合が多いことがわかっており、女性の年齢が上がるほどその可能性は高くなります。
しかしそれ以外に、流産のリスクが高まる「リスク因子」を有していることがあります。
- 当院で行う検査項目
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これまでの経過や流産歴を検討して、偶発的に起こる胎児の染色体異常による流産以外にカップルに流産を繰り返す原因となる因子がないかを調べる検査を提案します。
- 感染症や内分泌検査(血液検査)
- 自己免疫異常(血液検査)
- 血液凝固検査(血液検査)
- 子宮形態検査(超音波・子宮卵管造影・子宮鏡・MRI等)
- カップルの染色体検査(血液検査)
着床不全
体外受精において、40歳未満の方が良好な受精卵(胚)を4回以上移植した場合、80%以上の方が妊娠されるといわれています。良好な胚を4個以上かつ3回以上移植しても妊娠しない場合を「反復着床不全」といいます。
着床不全の原因には胚側の因子と子宮側の因子、両方があると考えられています。子宮側の因子としては未解明な部分もありますが、これまで移植した胚や子宮の状態を検討した上で下記検査を提案します。
- 当院で行う検査項目
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- 子宮鏡検査
子宮内腔に着床の妨げとなるような器質的な問題がないか直接観察します - 子宮内膜環境をみる検査(先進医療)
- ①ERA検査:子宮内膜着床能検査、着床の窓を見るための遺伝子検査。
- ②EMMA検査:子宮内膜に存在する様々な細菌(子宮内フローラ)の割合を調べて最適化するための検査。
- ③ALICE検査:慢性子宮内膜炎の原因となる細菌感染の有無を特定する検査。炎症が起こる前であっても、原因菌の特定が可能です。
- 子宮鏡検査