医療法人 越田クリニック

不妊治療トピックス

《 看護師便り 》

2015.06.11 看護師便り

話すことの効果 第1回「最初は乗り気じゃなかったです」

当院では、日頃話せない悩み、治療を続ける中での疑問や、不安なことなどを、患者さま同志、スタッフと一緒に共有できればという思いからグループトークを実施しています。

私たちは、毎日の診療、カウンセリング、そしてグループトークの中で「話すことの効果」を感じています。特にグループトークでは、患者さま同志の共感や共有が、強い力になっていることを感じ、定期的に続けてまいりました。
しかし、患者さまの中には「人前で話すなんて恥ずかしい」「何を話していいのかわからないし不安」という方も多くいらっしゃいます。今回より5回に渡って「話すことの効果」について、この看護師だよりでご紹介したいと思います。
実際にグループトークに参加された患者さまの声を紹介したいと思いますので、患者さまと対話した内容を更新していきたいと思います。

内容は

第1回「最初は乗り気じゃなかったです」
第2回「驚きの連続」
第3回「本当によかった・・・」
第4回「グループトークを振り返って思うこと」
第5回 藤島師長解説「会って話すことの大切さ」

藤島由美子
看護師・不妊症看護認定看護師・不妊カウンセラー・生殖医療コーディネーター


患者さま Tさま 38歳
治療期間1年
最近人工授精から体外受精にステップアップ

第1回「最初は乗り気じゃなかったです」

グループで話して何になるの?

この度はお時間をいただきありがとうございます。そして、グループトークに参加してくださってありがとうございました。Tさんは最初はあまり乗り気ではなかったと仰っていましたが、その理由をお聞かせいただけますか?

確かに最初は全く乗り気じゃなくて・・・。
「みんなの前で話すことで何か解決するのかなぁ?友達が欲しい訳じゃないしなぁ」って思ってました。
治療は個人的なことですし、「グループ」というのがとても違和感があって・・・。話したからといって、もやもやした気持ちが楽になるのかな?とも思いました。

確かに治療は個人的なことですものね。ですから、私たちもお一人おひとりに合わせて治療計画を行なっています。
確かにTさんのように「それをみんなで話すのはどうなの?」と疑問を持たれる方も多くいらっしゃいます。
Tさんがグループトークに参加してくださったきっかけは何だったんでしょうか?


看護師だよりに載っていた感想文を読んだことがきっかけです。

とりあえず行ってみようかな

グループトークの日は日曜日で、その日は仕事も休みで予定もなかったので「何もしないよりはとりあえず行ってみようか」という感じでした。
そんな理由ですみません。

いえいえ(笑)決めるのはご本人ですから、大丈夫ですよ。気になさらないでください。
どんな理由であれ、足を運んでいただいてありがとうございました。
来られた時は少し緊張している雰囲気でしたが、心境はいかがでしたか?

他の看護師さんから「少人数でアットホームな雰囲気ですよ」と聞いてはいたのですが、緊張しましたね。何が起こるのか全くわからないし。どんな人が来られるんだろう、苦手な人だったらイヤだなぁとか(笑)なんだかマイナスなことばかり想像してましたね。今思うと。


実際に苦手な人はいらっしゃいましたか?もしいらっしゃっても言えないか(笑)

いえいえ、思いっきり取り越し苦労でした(笑)
終わってからみんなで「まだ話したいね!」ってお茶飲みに行ったんですよ。
すごい盛り上がって。行く前に色々と考えてたのは何だったんだ!って感じです(笑)

最初はグループトークの参加に乗り気じゃなかったTさん。
ところが、参加されてから様々な気づきや変化があり、今では「行ってよかったです。みんなにおすすめしたい!」と、今回の取材にご協力くださいました。

次回の更新では、Tさんがグループトークに参加して、気づいたこと、感じたことをお届けいたします。
お楽しみに!